醸造アルコールとは粗悪で害になるものか?賛否両論検証。

醸造アルコールとは?

多くの方はこの名称すら聞いたことがないかもしれません。

もちろん、お酒が好きな方が気にするものでもありません。

この名称を知っている方は食品の内容物を気にしてよく見る方だと思います。この内容物を理由は様々あれど気にするようになると、いつかはでくわすものです。そして、思うものです。醸造アルコールとは何か?添加物のように体に悪いものなのかと。

醸造アルコールという名前を聞いたことがない方もいるはずです。定義としては以下のようなものです。

食用に用いられるエタノールのこと。醸造用アルコールともいう。主に日本酒(清酒)などの増量、品質調整、アルコール度数の調整などに用いられる。普通酒や三倍増醸清酒とは違い、吟醸酒や本醸造酒は、原料となる白米の重量の10%以下と添加量の上限が定められており、増量を目的としていない[1][2]。 醸造アルコールを添加した日本酒(清酒)は厳密には醸造酒ではなく混成酒である(リキュールではない)が、日本の酒税法上は一括して清酒として扱われる。

出展:wikipedia

まあ、醸造アルコールは簡単に言えば焼酎です。

醸造アルコールが不人気なワケ

これが不評なワケとしては、まさしくこのお酒の増量目的による質の悪さが原因です。3倍程に薄めるのが一般的なことから「三増酒(三倍増醸清酒)」として戦後のコメ不足時に広まりました。また、アル添酒(醸造アルコールを添加した酒)が悪酔いする、体に悪いという説も根強いようです。

➡醸造アルコール肯定派(蔵元の殆ど)の意見ではこれは悪酔い等の原因は飲みすぎか体調の影響としています

現代の日本酒の醸造アルコールは悪いものではない。

  • 醸造アルコールを入れると、お酒の味は淡麗ですっきりとしたものになります。
  • 醸造アルコールを入れると、香りを引き出すことができます

出展:exciteニュース

このように醸造アルコールは、お酒の味や風味を引き立たせる大事な原料の一つであるということが言えます。そしてその調節は酒造り職人(杜氏)の腕の見せ所ということですね。いずれにしても現在のトレンドは「安酒には増量目的、高級酒には香りを高めるために添加している」が正しいようです。

醸造アルコールの材料には注意を払う必要アリ?

酒には不安な添加物は使われていませんが、醸造用アルコールを作る糖液の原料にコーン、ジャガイモが関係している場合、遺伝子組換え作物を使っている不安があるという説があります。醸造アルコールは最近ではある程度まで蒸留した「粗留アルコール」を輸入して国内でさらに蒸留して純度を高めることが多く、かつては国内でも発酵を行っていたが、副産物として生じる廃液の処理が厳しくなったことで、輸入が大半となっていることから出所不明の不安があるようです。

これを気にするのであればとことん突き詰めるか、醸造アルコールを摂取しない方がいいでしょう。そうした不安がない、つまり醸造用アルコールを使わない日本酒、それは純米酒です。

参考:日本酒の分類

本醸造酒
純米酒
特別本醸造酒
特別純米酒
吟醸酒
純米吟醸酒
大吟醸酒
純米大吟醸酒

出展:exciteニュース

 

結論

まとめとしては以下2点でしょうか。

  • 日本酒にとっての醸造アルコールは増量目的でなければ悪いことは無い。増量目的かどうかは価格帯や日本酒の分類で判断する。
  • 遺伝子組み換え有無がどうしても気になるのであれば純米酒を選ぶ

私は元来粗悪品を嫌うので増量目的の日本酒は買いませんし、買いたいと思う品に醸造アルコールが入っていたとしても何ら問題はありません。材料の遺伝子組み換えに関しては信頼できる蔵元であれば当然加えるアルコールの内容にも気を使いますから、全て信頼するということで問題視はしません。従って、醸造アルコールは気にしないということになります。

ABOUTこの記事をかいた人

食に関して強い興味を持ち、世間に流布する賛否両論を必ず吟味して決定する慎重派です。
必ず一方のみを鵜呑みにすることなく総合的に判断するのでその調査と意思決定に至る理由を参考までに共有していきたいと思います。
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